英語のTurnは日本語の回転か

英国のISTD(インペリアル・ソサエティ・オブ・ティーチャーズ・オブ・ダンシング)が出版している The Ballroom Technique は世界のボールルームダンサーの教科書ともいうべきものです。

しかしこの本の本来の目的は教師試験を受けるための受験生のためのものであって、ある程度の経験者を対象にしているため、初心者にとり必要なことがすべて書かれているわけではありません。

さらに、それをJBDFが翻訳出版している「ボールルームダンス・テクニック」

は日本人スタンダード種目を踊るダンサーにとっていわば教科書

がしばしば誤解を招く訳語の例はturnの訳語を回転としている場合だと思います。

私の持っている三省堂国語辞典では「回転」を

? ある軸を中心としてくるくる回ること
? 必要に応じて方向転換すること

となっています。

普通「回転」という言葉を聞くと大抵の人は?を想像すると思います。

さて、私の持っているボールルームテクニックの翻訳書第5版の中には、CBMのことを以下のように説明しています。

「ボディ・アクションである。前方または後方に動いている足の方向に体の反対側が回転すること。通常、回転を起こすとき。」


むかし、これを読んだ時、いまでは笑い話ですが

  どこを軸にして回転するの??

  どこまで回転すればいいの?

  通常回転を起こすときと書いてあるが、回転を起こさない時でも
  体の反対側を回転させるの??

と思ったものです。


しかし、英語では以下のように説明されているのをあとで知って、よくわかりました。

たとえばビクター・シルベスターはCBMを以下のように説明しています。

It is turning the opposite hip and shoulder towards the leg that you are stepping with.

またさきほどネットで調べた説明では、以下のように説明しています。

Turning the opposite hip and shoulder towards the direction of the moving foot.

これでわかるように、ボールルームテクニックの翻訳者はTurnを回転と訳したのですが、それが私が混乱した原因だったというわけです。

もともとTurn + body or part of body to (towards) という英語は、体ないし体の一部の向きをto以下に正対させるという意味であって、回転という言葉で頭に浮かぶ、? 回転軸の回りを回るという意味はありません。むしろ?にちかいでしょう。




(第5版、平成11年8月1日発行)


  • 最終更新:2014-07-14 05:58:43

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